MozillaがIEを超える日は来るのか。というのはもうずいぶん長く言われている議論です。色々な思惑と様々な信者が群れる議論なのですが、明確に言えることは二点。1. タブ式ブラウジングここに載っているのはほぼ全てが
2. ポップアップ抑制
3. スクリプトのさまざまな行動を抑制
5. Sidebar
MozillaにできてIEにできない101の機能
米政府と民間組織の共同対策機関『米国コンピューター緊急事態対応チーム』(US-CERT)がその翌日に警告を発表した。その内容は、IEが使用する技術には「重大な脆弱性」が存在するため、IEユーザーは別のウェブブラウザーに乗り換えることを強く勧めるというものだ。
MozillaとMozillaの改良版であるFirefoxのダウンロード数は、US-CERTが警告を出した6月25日に急増し、その後も需要は伸び続けている。『モジラ財団』の技術責任者、クリス・ホフマン氏によると、両ブラウザーのダウンロード数は今月1日に過去最高を記録し、通常なら1日に約10万件のところが、この日は20万件を超えたという。
US-CERT「IEの乗り換え」を勧める警告で、『Mozilla』ユーザーが急増
Web解析サービス会社の米WebSideStoryによると、Internet Explorerが「1999年の調査開始以来初めて」、前月比でブラウザシェアを1ポイント失った。一方でMozilla・Netscape陣営は、シェアを3.21%から4.05%に伸ばしている。IEとMozillaというテーマにおいて二点、おそらく今後の日本で「焦点」となるであろうポイントを書いておきます。
脆弱性で敬遠? ブラウザシェアで、IEが久々の95%割れ
※参考:Geckoの時代は迫っているのか
文脈的にはこのテキストの「補足」なんですが、「Gecko」と言われて「?」と思う方向けに前提解説もしているので宜しければ先にどうぞ。
※参考:Geckoの時代は迫っているのか
このテキストに関する補足です。
「MozillaがIEを超える日は来るのか」への補足です。
実はこの記事をMT版公開前に臨時トップページに貼っていたら「タブブラウザ推奨委員会」のめるてぃさんに掲示板で反応を頂いてたので(そして僕はMT版の準備をしていてリアルタイムで気付かなかった)ちと補足を、と。
んー、いいこと書いてるな。
でもSleipnirやLuna2、Maxthonの正式なGecko対応はまだまだ先のような・・。
単純にWebページ上で右クリックしたときのメニューだって、当たり前だが全然別物が出るわけで
操作性の違いという溝を、ブラウザの方で埋めるのは結構大変な気がする。
タブブラウザ推奨委員会掲示板内「雑談スレッド Part2」より
その通りなんですよねぇ。Sleipnirの中の人は開発ペースが異常に凄いので「1.70で正式対応予定」という言葉を信じ期待しているのですが、「どちらのエンジンを利用していても操作面で違和感を感じない」という状態を目指すには様々な面で障害がありますし。「右クリックメニュー」に関しては「Mozillaを使っていてもIEと同じメニューが出る」というのは実際不可能に近いように思えます。Sleipnirって独自右クリックメニューがデフォルト(でしたよね?実は僕はIE右クリックメニュー派だったりするのですが)なので、そのデフォルトをGeckoにも使う、という方向性なのかな、とか。
さて、「MozillaがIEを超える日は来るのか」では前提としておいたんですが、ちとどの程度の人が理解しているのか不安な箇所があったので書き足しておきます。
我々が一般に「ブラウザ」と称する、ネットサーフィングのために使っているこのアプリケーションなんですが、このアプリケーションの中で実際にページの描画等根本的な処理をしているプログラムは「ブラウザエンジン」と呼ばれます。ある種の言い方をすれば、ブラウザとは「ブラウザエンジンを制御するための外枠的なプログラム」です。「ブラウザ」と「ブラウザエンジン」が一対一対応をしていればわざわざこういった区別をして考える必要はない。いわゆる現代の三大ブラウザは
Mozillaのみ「わざわざ」エンジンに別の名称が使用されていますが(この理由は割愛します)IEやOperaに関しては特に明示的な名称の区別も存在しない。
さて、ここにIEという「ブラウザ」に不満を持つ人間がいたとする。オリジナルのブラウザを作成しようとする時、彼には二つの選択肢がある。
Donut/BugBrowser/Sleipnirといった、いわゆる「タブ型ブラウザ」は後者の形式で作成されています。その際に「呼び出す」エンジンには、Windowsにデフォルトで入っている/圧倒的なシェアを誇る/むしろ他に候補がないというレベルだったIEが選ばれることが多く、そのことに対する疑問は(少なくとも利用者の大半にとって)非常に小さいものだった。
・・・で、ここで「MozillaがIEを超える日は来るのか」のスタートラインに立つのですが、Mozillaグループが作成した「Gecko」というエンジンに対する注目が、近年ようやく「リアル」になってきたように思えるのです(正直言って少し前までは「Gecko良い」という台詞は「アンチゲイツ」「オープンソース萌え」といった思想的な問題とかなり親密な関係にあったように思える)。
それはIEという「ブラウザエンジン」のセキュリティの弱さ(ブラウザにおいて根本的な処理をしているのが「ブラウザエンジン」であるため、いわゆる「IEのセキュリティホール」とは大半が「IEエンジンのセキュリティホール」であり「エンジンにIEエンジンを利用しているあらゆるブラウザにおいて発生する穴」です)やGeckoのエンジンとしての優秀性によるものでしょう。HotWiredの記事等では、その流れは「IEブラウザへの不信感」といった文脈になっていますが、セキュリティ的な穴や描画能力等の差、「MozillaがIEを超える日は来るのか」で触れている「ブラウザ」としての機能性を考えた場合、現実にはそれは「IEブラウザへの不信感」「Mozillaブラウザへの移行という流れ」ではなく「IEエンジンへの不信感」「(IEエンジン以外の)他エンジンへの移行という流れ」「(現時点で唯一Geckoエンジンを使いこなすことが出来るブラウザである)Mozillaブラウザへの流れ」ではないのか?というのが僕の主張です。
そして、「IEエンジンを利用している(=IEコンポーネント)」ということに(少なくとも利用者の大半は)疑問を抱かなかったタブ型ブラウザの世界において「Geckoエンジンを取り入れる」という流れが少しずつ出来つつある。
現時点において、ブラウザエンジンという世界においてIEが一人勝ちを収めていることは紛れもない事実です。シェアが減ったと騒いだところでそれは「95%を切った」という話で。そして、その「95%を切ったことで騒がれる」IEエンジンを一切利用しない・・・つまりGeckoエンジンのみを利用する・・・ことは、少なくとも現時点では、そしておそらく今後も当分の間は絶対多数のユーザーにとって「現実的」ではない。この世にはIE専用サイト(=IEエンジン専用サイト)というのが数多く存在する。Mozillaにも「このページをIEで開く」という皮肉な拡張機能が存在していたりする。そういった意味での「現実性」や、そもそも「今使っているブラウザからわざわざ乗り換えるのは・・・」という抵抗、そして、それと同時に拡大していくであろうIEエンジンへの不信感を考えた場合、MozillaやIEブラウザは決して天下を取ることが出来ないのではないか、と僕は思うのです。MozillaやIEブラウザが今後どんなにバージョンアップを重ね、例えば現時点でのSleipnirの機能に追い付いたところで、MozillaやIEブラウザは決して「エンジンを自由に選べる」という機能を搭載しない。その二ブラウザにおいて「自分達のエンジン」は絶対の存在だから。対して、そもそも最初の段階でIEエンジンを選んだということに(そういった意味での)理由がないタブ型ブラウザはGeckoを取り入れることが出来る。
まぁ「一年後」と言ってみたりしますが、いつか「一つのブラウザでIEエンジン/Geckoエンジンを切り替えながらネットサーフィン」が現実的になる日が来るならば、その「一つのブラウザ」は決してMozillaでもIEでもない。それを実現するのは「IEコンポーネント」「でもタブとか色々IEブラウザにはない機能があるよ」から始まり高機能化の中でGeckoを取り入れる「タブ型ブラウザ」です。
- 普段はGeckoエンジンを使って、IEでないと表示が崩れるサイトやらはお気に入りレベルでIEエンジンを使用する
- 普段はIEエンジンを使って、アレげなサイトに行く場合はGeckoエンジンを使用する
まぁどちらでもいいと思いますが、「ブラウザマップ」というものがそういう類の問題に変質していくとすれば(つまり上の二択が成立した時、ブラウザエンジンは現状でのFlashやJavaScriptのオン/オフと同レベルの問題になる)。
現時点で「エンジン切り替え」という機能を取り入れている主要ブラウザは下記です。
ただ、僕の個人的感想としては、現時点で「エンジン切り替え」に関して十分な機能性/操作性を実現しているソフトは存在しないように思えます。(めるてぃさんが書かれているように)操作性の違いをブラウザで埋めるのは非常に大変な事だと思いますが、各ブラウザ作者さんに期待したいと思います。一年後のネトランで扱うブラウザ(ぇ)がどれなのかは現時点では何とも言えないですが、これまで「タブブラウザの特徴」としてあまり表に出なかった「エンジンを自由に切り替えられる」という方向性が、今後は注目だと思います。
※
初稿が調査不足で不適切な表現があったので7/18昼にリライトしています。コメントで指摘頂きありがとうございました。
「今までに無いタブブラウザを目指す」と作者が明言しているSleipnirの次期バージョンα版がついに公開された訳ですが、正直言って現時点で出来ることは非常に少なく、「何てこった、作者がパソコンを盗難されたせいで俺が愛用しているSleipnirはこんな完成度まで下がってしまったのか」と悲観に暮れつつFirefoxとかLunascape2とかを試している人もいるようないないような気がします。
そこでSleipnir2が最終的にどんなブラウザになるのか、僕の妄想でお届けします(ぇー)。
(以下は一応それなりの根拠を持って書いている記事ですが、あくまで僕の推測です。「いつまでたってもこんな風にならないじゃん責任取れ」とか言われても困りますよ!)

Sleipnir2は、強いて言うならば「Firefox以降」のタブブラウザだ。Firefoxの最大の特長はプラグイン(Firefox用語としては「拡張」なんですけどこの記事では「プラグイン」に統一します)による機能拡張性にあって、我々は自分の望むままに新しいツールバーやボタンを追加したりマウスジェスチャー機能を追加したりタブ機能を強化したりすることができる。この部分を更に推し進めたのがSleipnir2だと言えるでしょう。
論より証拠ということで→のスクリーンショットを。

まぁ一番分かりやすいかなぁということでplugins\panelを載せたのだけど、現時点で導入されている「お気に入り」「履歴」「ウインドウ一覧」のサイドバーパネルもプラグインによって動作している。つまり
と、いったブラウザに作り込まれていくでしょう。Firefoxが「前提」としていた、タブ型ブラウザとしての基本機能までもをプラグインで実現している。「全てのプラグインを外すと Internet Explorer と同等まで機能削減できるようにする予定」というのは、つまりそういうことです。「機能削減」と言われてもピンと来ないかもしれませんが「使わない機能を外すことで軽量化(これはFirefoxでもある程度可能だが範囲が広い)」「基本機能を提供するプラグインをサードパーティー製に変更」という言い方なら伝わりやすいんじゃないでしょうか。

更に論より証拠、ということで、styles\default.iniの一番下を編集してみましょう。「Panel3〜」を「#」でコメントアウトして再起動すると

サイドバーパネルが二個になります。

styles内には最初から「default.ini」「sleipnir.ini」の二つが入っていて、現バージョンでは「どのスタイルファイルを適用するか」という設定が無い(僕の見落としでしょうか?)ですが、おそらく将来的に切り替えが可能になるはずなので「プラグインによって鬼のようなカスタマイズ性を持っている」ということが「初心者に対する敷居の高さ」になるとは考えにくい。つまり、例えば僕という一個人が
をまとめて配布しまとめてインストールさせることが可能である可能性が高いからです(こうした「まとめてインストールさせる」という機能もまた、plugins\misc内のプラグインが担うものと思われます)。
ということで、Firefoxがある部分で「初心者に対する敷居の高さ」としていた「プラグインを自分で探し一つ一つ適用させていく」という作業を初心者に強いない。また、一人のユーザーが複数通りのスタイルファイルを切り替えながらブラウザを使うことも簡単(Firefoxはここらへんの設計が甘くて、「インストールされているプラグイン」「適用させるプラグイン」「各プラグインの設定」「プラグイン以外の各種設定」が完全に分離しきっていない)(例えば、USBメモリー内にブラウザを入れて出先デスクトップマシンとノートパソコンで共有したい、でもノートパソコンはメモリーが足りないので機能は最低限でいい、とか様々なニーズにおいて、この「適用させるプラグインを定義するスタイルファイルを切り替える」という考え方は非常に面白い)。
と、まぁ、このブラウザが「Firefox以降」であるということを鮮明にし、かつ「Firefoxよりも優れている点」をクローズアップしたので、この記事を読んで「そうか、Firefoxのカスタマイザブルブラウザとしての地位は終わるのか」と単純に思われると「ちょと待って」という感もしなくはない(例えばオープンソースであり世界戦略を行っているFirefoxとの比較において、Sleipnir2には「選択肢」となるほど多くのプラグインが登場するか?変な言い方をすれば、オープンソースというもの自体に意味はなくとも、それが持つ幻想・・・「我々一般ユーザーもまた開発者の一員なのだ」「このソフトを普及させることはインターネットユーザー全体の利益である」といった・・・こそがFirefoxのプラグインを充実させた一因ではないか?)のですが、非常にコンセプティブなブラウザであることは間違いないと思います(そして基本的な処理が非常に軽い。おそらくソースコードが相当に最適化されていると思われる)。・・・あ、それと、この記事では「Sleipnir2で最もコンセプティブである点(カスタマイズ性)」のみを書いたので、例えば「IE/Gecko切り替え可能」とかに関して全く書いてないです。
※参考
その点に関して言及している記事。約一年前に書いた記事ですが、まぁ現時点でも「主旨」としている部分の話は変わっていない、と思います。
現時点のバージョンが「メインブラウザ」になるかと問われれば「それはちょっと」と言わざるを得ません(作者自ら「アルファ版はプラグインによる機能拡張のテクノロジープレビューが目的」と明言してるんで別に当たり前なんですけどね)が、今後のバージョンアップによって「今までに無いタブブラウザ」になる期待を十分にさせてくれるαバージョンでした。
下書きだけしてアップしてなかった記事を微妙に書き足しアップしますが今月マジ多忙なので次回更新は来月頭くらいになりそうです(こういうことは数週間前に書くべきだと思います)。
Sleipnir2の将来について非常に明るい記事を書いたので、バランスを取るため(という訳でもないが)不安要素に関して書いてみる。
ただ、先に書いておくと、僕はそもそもブラウザとブラウザエンジンは乖離すべきだと考えているので、この記事は「だからFirefoxの勢いは止まらない」という結論には向かわない。(少なくともあるレベルにおいて)コンセプティブである「エンジン切り替え」という機能を生かすにはSleipnir2の取った道(IEメインでGeckoも可)は茨なのではないか」「NN8やSylera2の方向性こそが正統的ではないか」という記事です。
別にブラウザエンジンの話に限定したことでもなくて、「セキュリティ」という考え方には常に二種類がある。
例えば
といった問題でもいい。「エンジンの切り替えが可能なブラウザ」という話なら
では、「アレなサイト」「IE専用サイト」って具体的には何だ?
別に具体例には同意してくれなくてもいいのだが、僕らはどちらかといえばIE専用サイトよりGecko向けサイトに、ブラウザの各機能(例えばダウンローダーとの連携、リンク解析などなど)を求めているんだ。この点には同意して欲しいし、同意できないという人がいたら反論して欲しい(僕の頭で考えた結論が上記なんだが必ずしもインターネッターのコモンセンスか自信がない)。
何処だったかの掲示板でSleipnir2に関して書かれていたことだが
Irvine用プラグイン一個導入しただけでIE/Geckoどっちを使っていても右クリックメニューに「Irvineに送る」が出ると良いなぁ。
それが実現するのは(いつか実現されるにしても)当分先なんだということを理解しなければいけない。ブラウザは二つのブラウザエンジンを組み込んだとき(少なくとも開発の初期では)そこに主従関係を作らざるを得ない。従って
普段はセキュリティが低い状態で、危険が予測される場合はセキュリティを高める
こういう人は当分の間「結局Geckoにするとマトモにファイルも落とせねぇよ」という感想を持つでしょう。
普段はセキュリティが高い状態で、必要に応じてセキュリティを低める
こういう人は「結局Sylera2(Firefox)と比べて設定弄るのが面倒すぎ」という感想を持つでしょう。
NN8は非常にコンセプティブなブラウザだ(エンジン切り替えという面において(のみ))。その設計は
というものだ。「ブラウザ」としての基本的な性能が低いので総合的に考えるとどの程度勧めて良いか微妙だが。
Sylera2は非常にコンセプティブで、また設定ファイルの手動書き換えが苦にならない人にとっては使いやすいブラウザだ。その設計は
というものだ。「実はIE専用サイトなんて俺のブックマークの中に数個しかないんだな」と思える人であればオススメする。
そして、Sleipnir2は、(少なくとも当分の間)エンジン切り替えという機能をどのように活用させるブラウザなんだ?
即ち、Sleipnir2はSleipnir1やDonutやBugBrowserをリプレイスするものには(比較的短時間で)なり得ても、それ以上の存在になるためのものを、そう簡単には手に入れることができないのではないか?(そしてFirefoxのシェア拡大だけを見ても、「IE専用タブブラウザ」というマーケットはSleipnir1時代より縮小しているだろう。)(別の言い方をすれば、Firefoxへの挑戦権を持つのはまだまだ先だ、Sylera2が現時点で既に持っているとしても。)
少なくとも現状では、「レンダリングエンジンを切り替えることができる」という機能は「セキュリティ」と絡めて書かれることが多い。
JavaScriptのON/OFFをセキュリティと絡めることの歴史は長いが、ブラウザエンジンをセキュリティと絡めることの歴史は短い。ましてや、一つのブラウザがレンダリングエンジンを切り替えながら「セキュリティ」を切り替えることの歴史は、だ。
今回は、この機能に関して現状で最も秀逸なコンセプトを持つと僕が考えるNetscape8と、非常に高機能でありながら明快なコンセプトが見えないSleipnir2を紹介する。・・・先に書いておくけど、Netscape8は様々な理由において「メインブラウザにオススメ」と言えるブラウザではないし、Sleipnir2は言えるブラウザだ。その前提の上で「おそらく実際使い込む人は少ないだろうけど一つの点において非常に面白いブラウザ」としてのNetscape8と、「今後明確なコンセプトが作られていけば(orユーザー一人一人が作ることが可能になっていけば)良いなぁなブラウザ」としてのSleipnir2をピックアップする。Netscape8は、おそらく一年後に少なからざるユーザーが(一年後のSleipnir2などを使って)行っている「セキュリティ切り替え」のモデルになるはずなのだ。

Netscape8は、サイト(ホスト名ベース)毎に「信頼度」を設定し、その信頼度によってセキュリティを切り替える仕組みです。
と、いう二点をもう少し詳しく。

三段階の「信頼性」によってブラウザのセキュリティ設定が自動的に切り替えられる仕組みで、各信頼度における設定はオプションから設定可能です。例えば、デフォルト設定では「I'm Not Sure」なサイトはFirefox(Gecko)エンジンを使いJS/Java/Cookie有効、ポップアップ(/ActiveX)無効で開くようになっている。「I Trust This Site」なサイトはIEエンジンで開き「I Don't Trust This Site」なサイトは厳しい設定のFirefox(Gecko)エンジンで開くようになっていますが、ここらへんは全て設定変更可能です。

Netscape Security Partner(Netscape Trust Rating)とは、Netscape側が用意している各サイトの信頼性情報。つまるところ、ユーザーが新しいサイトにアクセスする度にそのサイトの信頼性を手動設定するのは面倒なので有名サイトに関しては運営サイドが情報流します、の意味。先のSSで「mail.aol.com」とか「microsoft.com」とかが「I Trust This Site」になっているのはNetscape Trust Rating。「セキュリティ設定を高めたらWindowsUpdateできなくなっちゃった!」という初心者を生むことがないし、可能性論としては「ブラクラなどが仕掛けられているサイトにアクセスするとセキュリティが自動的に高まるので安全」といった環境を作ることも可能でしょう。個人が世界中のサイトに関して信頼性情報を流すのは不可能に近いですが企業であれば可能(なはず)なので「企業製ツール」の意味が出る機能ですね。また、この情報を受け取るかどうかは設定で変更可能です。

ブラウザ全体が「アクセスしているサイトのURL(ホスト名)」をベースにセキュリティを切り替える設計なので、例えばブックマークなんかはミニマムです。いわゆる「個別設定」機能が一切ない。

また、「レンダリングエンジンを切り替えることができる」という機能は「セキュリティ」と絡めて書かれることが多い、とは言え、IEエンジンでなければ正常に表示できないサイトも多いですし、少なくとも現状では開いているページを簡単にIEエンジンで開き直す仕掛けも必要だ、ということで、Geckoエンジン使用時の右クリックメニューには「Internet Explorer 風に表示」という項目があります。IEエンジン使用時の右クリックメニューには「Firefox 風に表示」があり、つまるところどちらのエンジンを使っていても右クリックメニューはブラウザの制御下にある。
一方のSleipnir2は、「機能の多さ」という意味ならNetscape8を圧倒しています。例えばお気に入りの個別設定ですが、JSやJavaといった各項目のON/OFF、ブラウザエンジンといったセキュリティ関連項目のみならず「エンコーディング」「ズーム」までが設定可能。


Netscape8が重視していたURLベースの設定自動切り替え機能も「URIアクション」として用意されており、特定のサイトにアクセスした時セキュリティを自動で切り替えることが可能です。このときの切り替えは「すべて無効〜すべて有効」の五種類から選択する形式。

開いているページのセキュリティ設定を簡単に変更する仕掛けも「クイックセキュリティ」として用意されており、「セキュアモード」「フルアクセスモード」について各項目のON/OFFやブラウザエンジンを設定することが可能です。

「クイックセキュリティ」というのは、ステータスバーの盾アイコンをクリックするだけでセキュリティ設定が切り替わる機能。通常は「デフォルトモード」で、クリックすることにより「モード」が変わる訳です。

「デフォルトモード」の具体的な仕様は「セキュリティ」「デフォルトセキュリティ」で切り替え。「デフォルトモード」においてActiveXが許可されている場合は盾アイコンをクリックすると「セキュアモード」、許可されていない場合は盾アイコンをクリックすると「フルアクセスモード」になる模様。
・・・さて、書いている僕もこんがらがってきたので、読んでいる方はもっとこんがらがってきたと思いますが、整理すると、Sleipnir2には
という三種類のセキュリティ機能が用意されている。
Sleipnir2は「プラグインの入れ替えによって機能を追加・削除し自分だけのブラウザを作る」という設計のブラウザです。おそらく一年後には「上で紹介した三機能のどれをどのように使うか」という設計を自分自身で行うことが可能なようになっているはずなんですが(「NN8のコンセプトとは一年後のSleipnir2でとることのできるコンセプトの一つに過ぎない」)、少なくとも現状のSleipnir2セキュリティ切り替えには「コンセプト」が見えない。
例えば
であればNN8チックですし、
であればSlepnir1(の発展系)ですし、まぁ別にどんな「コンセプト」でも良い、というかそのコンセプトをユーザー自身が選べることが「プラグインベース」の可能性だと思いますが、いずれにしても「エンジンを切り替えることができる」という、ブラウザの新しい機能は、こうした「コンセプト」をまだ明確にできていない(NN8は現状で唯一明確にしているブラウザだろう)。一年後僕らはどのような「コンセプト」でウェブを巡回しているのか、妄想してみるのも面白いと思います(妙なまとめに)。