二桁の二乗を暗算する方法
結論を先に書くと。
もし貴方が二桁x一桁の掛け算(34x4とか76x8とか)を暗算で行うことができるなら、貴方は二桁の二乗を暗算で求めることができるようになります。
ということで、かなり昔に考えつい(て「すげぇ!」と感動してたら別に全然僕の発明でも何でもないことに気付いてガッカリし)た「二桁を二乗する方法」と、あと、それをマスターした後/「そのくらいは知ってる」という人向けの派生テクを前編後編でお届けします。……まぁ、なんか暗算が流行ってるようなのでネタを一つ、ということで。
なお、この記事では「aの二乗」を「a^2」と表します(知らない人は知らないような気がするので一応)。
……と、いうことで前編。二桁の数を二乗する方法。
□例1:34^2
34^2=34x34
この二つの「34」なんですが、右から4を左にプレゼントします。すると38x30。これは(普通に暗算で)1140。この1140に、プレゼントした数の二乗を足してください。この場合は4だったので4^2、つまり九九で16を足して1140+16=1156。これが34^2の答えです。
□例2:78^2
同様に、78x78の左の78から2を右の78にプレゼントして、2^2を足してください。
78^2=76x80+2^2=6084
8をプレゼントして86x70+64でも良いんだけど、76x80+4の方が暗算として楽なので。
□理由
a^2=(a+b)(a-b)+b^2
よく分からない人は正方形を書いて考えると良いと思います。

上図において
- 紫の横片、紫の縦片+青の縦片が同じ長さ(=a)
- 赤の横辺と青の縦片が同じ長さ(=b)
と、すると
- 求めたいのは紫+青の正方形(a^2)
- (a+b)(a-b)は紫+赤の長方形
- 赤は青より黒の正方形(b^2)の分だけ小さい
なので、求めたい「紫+青の正方形」は「紫+赤の長方形」と「黒の正方形」の和になる訳です。
……という方法で二桁の数の二乗は暗算できるようになるんですが、これを暇なときに脳内で繰り返していると、正直、二桁の二乗は全て覚えられます(たかだか11〜99な訳で)。34^2は「38x30+16」とかいう以前に事実として1156で、78^2は事実として6084なのです(こういうのを「HDDの無駄遣い」と言います)。この段階に達すると、貴方は以下の二種類の暗算を行うことができるようになります。
で、後編。二桁の二乗を覚えた後に使えるテク。
□1:和が偶数な任意の二桁の掛け算
例えば36x32。前編と逆の方法論として、
(a+b)(a-b)=a^2-b^2
なので、
36x32=34^2-2^2
となります。34^2は事実として1156で、2^2は九九で4。故に36x32=1156-4=1152。
和が偶数であれば良いので、別に「奇数x奇数」でも構いません。
39x29=34^2-5^2=1156-25=1131
ただ、和が奇数だとaが小数になるのでもう一段階難しい。例えば36x33なら、これを
36x33=36x32+36
と考える必要があります。つまり先ほどのように36x32=1152なので36x33なら36を足して1188。
また、二つの数の差が大きいと、引く部分(b^2)も「二桁の二乗」になるのでもう一段階難しい。
52x16=34^2-18^2=1156-324=832
……と、まぁ、この例だと普通に脳内で縦書き計算を行った方が早いような気もしなくはないですが、83x73とかを暗算できるのは少し嬉しくないですかね……?
83x73=78^2-5^2=6084-25=6059
□2:三桁の二乗
(三桁)^2=(三桁)x(一桁)の100倍+(二桁)^2
と考える。例えば
134^2=168x100+34^2
168x100は明確に16800で、34^2は事実として1156。故に134^2=17956。
まぁ、正直数が大きくなってくると単純に暗算として難しいので、ファーストステップとして199までで〜、と上げていくと良いんじゃないかと思います。
ただ、暗算なんだけどさ、これをこういうトリビア的な小手先テクで「明日学校や会社で自慢できる!」「頭が良く見える!」みたいに使うのは非常に危険だと思いますよ。なぜなら、この国には「ソロバンやってて暗算能力がマジ神」という人間が無視できない程度に存在するからだ。僕には全くイメージが沸きませんが、ある程度以上のソロバン使いは脳内でソロバンをはじけるので、何かもう神としか言いようがないのですよ。テクを使った暗算を自慢した相手がソロバン使いだと非常に恥ずかしい状態になるわけですよ。九九がない国では「一桁の数を9倍する」という小手先テクがトリビア的に語られている、という事実を忘れてはならないのです。暗算は、自分一人で(「俺今酔っぱらってないかチェック」などに)使うのが安全なのです。

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