ソーシャル・ブラウザへ
現在のインターネットは図書館だ。だが今後は「つながりの総体」になるだろう。
と、新ブラウザ「フロック」の開発者(元Mozilla)は言う。それはMSがかつて夢見ていた姿(パスポートとMSNエクスプローラでMSNという空間を生きる人々)やAOLが現実的に見ていた姿(AOLブラウザでインターネットとは別のAOLという空間を生きていた人々)とどのように違うのか僕には何とも言えないのだけど、ブラウザの今後の姿を考える上で一つの材料となる考え方だろう。
フロックの売りは「ソーシャル・ブラウザー」。つまり、写真管理・共有サイトの『Flickr』、ブログサービスの『テクノラティ』、ブックマーク共有サイトの『del.icio.us』などの人気ウェブサービスが快適に利用できるということだ。さまざまな対象をドラッグして取り出せるWYSIWYG(ウィジウィグ)ブログツールにも対応している。上記のような各サイトでユーザーアカウントを自動的に探し出し、認証することさえ可能にする。
そう、読んでもらえれば一瞬で分かるように、フロックは(少なくとも英語版が出た段階では)僕らの食指を少しも動かさない。僕らにはFlickrもテクノラティもdel.icio.usも関係ない。
多くの人がFirefoxをマルチ・プラットフォームのブラウザーとして使うようになり(中略)これまでにないブラウジングが可能になった。しかし、別個に開発され、頻繁にアップデートされる拡張機能を一緒にすると、Firefoxの動作が不安定になる恐れもある。
フロックを実際にテストしたボリス・マン氏は、「最良の部分を集めるアプローチをとっている。(中略)ツールの優れた特質がレンダリングのレベルでもFirefoxと密接に結びついている」と高く評価する。
「ソーシャル・ブラウザー」はパッケージングを求める。それはFirefoxがパイオニアとなった「機能拡張が可能なブラウザ」とは、むしろ真逆にある存在であり、Flickrもテクノラティもdel.icio.usも使わない僕らにはフロックは関係ない。
そして、それでも、プラグインベースの拡張が「動作が不安定になる恐れ」のあるものであるが故に。
AOLブラウザがAOLユーザーの囲い込みの道具であったように、MSNエクスプローラーがMSのパスポートによるウェブ支配の道具であったように、フロックは対応サービスとの提携によって利益をあげるだろう。そこに「オープンソース」「フリーソフト」の精神が存在しているのかは僕には分からないが、きっとそういう精神的な問題は「金の動かし方」なんてこととは別の次元の問題なんだ。もしくは、それはきっとユーザーにとっては本質的に、その精神さえが本質的にどうでもいいように、どうでもいいことなんだ。例えば、そうだ、無料で放送されているテレビがお台場名所を建てさせているように。
Sleipnir2はプラグインの骨幹仕様を一般ユーザーには公開せず、骨幹プラグインを自社内のみ(?)で作成する方針をとる模様だ。
プラグインの仕様や開発者向けインターフェイスは非公開で、今後一般公開するかどうかは検討中です。公開すると誰もがプログラムの深い部分に触れて、動作を変更できるようになるため、セキュリティ上好ましくない部分があります。また、一度公開したインターフェイスを変更するとなるとすでに公開されているプラグインの開発者に迷惑がかかりますが、一方で我々が自由に変更できないと「Sleipnir」自体の開発効率が落ちる可能性がある
引用元はこの後「本体とユーザー製プラグインの橋渡しを行うプラグインを公開することで〜」と続く。
僕らにはFlickrもテクノラティもdel.icio.usも関係ない。だが僕らのマシンにはmixi専用ブラウザがインストールされていて、僕らの興味はyopzaにくすぐられているんだ。
外国産、アダルト画像/動画収集専用ブラウザ。国内ではここまで割り切ったものは作れないだろう。100以上のカテゴリからお好きなものを選ぶと、ダウンロード可能な動画がサムネイル表示される。その場で再生も、クリック一発で保存しておくことも出来る。「一応」、通常のサイトもタブブラウザとして閲覧出来る。
2ちゃんねるブラウザ?それは独自レンダリングエンジンが無ければ使うに耐えないから、C/Pによるだろう。特定画像掲示板専用ブラウザあたりなら良いんじゃないか?
ブラウザが本当に「ソーシャル・ブラウザー」に向かうなら、Firefoxの2ちゃんねるブラウズ拡張は、mixi用サイドバーパネルは、その変化の過渡期に現れた拡張機能に過ぎない。「ブラウザ」の時代である現代においてはとても面白く便利なのだけど、「ソーシャル・ブラウザー」は、もっと、そう、骨幹的なものだろう。
そして、Sleipnir2・Firefox・Opera・・・の検索ウインドウ〜Amazon検索クエリも、だ。

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