実名インターネットへ
例えば。プロバイダーはユーザーからのHTTPリクエストを監視し、そのヘッダに以下の文字列を追加する、としよう。
User-Name: TaroYamada(回線所有者)
ウェブサーバーは環境変数HTTP_USER_NAMEとしてアクセス者の本名を取り出すことが可能だ。
我々は、そういった規制を行っているプロバイダーを経由せずインターネットに接続する方法を探すだろう。User-Name情報は既に信用される情報となっているので、リクエストに最初からUser-Nameを入力しておけば「偽名ネット」が可能となる。それはUser-Agentの偽装などよりも高い効果を持つ「偽名」となるだろう。
・・・↑は僕の妄想であって現在のインターネットはそんな仕組みで動いていませんよ、と一応書いた上で話を始めるけれど、さて、ブログやSNSは匿名性が低いらしい。個人サイトのプロフィールページに本名や学校名を書くのはマイノリティだけどブログならそうでもない。SNSならそうでもない。
「有害情報の温床」ともいわれるインターネットを健全に利用するために、ネットが持つ匿名性を排除し、実名でのネット利用を促す取り組みに着手する方針を固めた。匿名性が低いとされるブログ(日記風サイト)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)を小中学校の教育で活用するよう求め
記事内では「匿名故の弊害」として「自殺サイト」とか書かれているんだけど、正直僕には彼が何を言っているのかサッパリ分からない(仮に小中学生がブログやSNSに流れたとして、それはつまり「世界中のレンタルウェブスペースを消す」ということなんですか?自殺サイトは相変わらず存在し続け、そこにアクセスする方法・・・URLというただの文字列・・・は流れ続け、そこへのアクセスは止まらない、と普通に思うのですが)ので、「出会い系サイト」と脳内変換して以下を書き進めます。
総務省はそうしたマイナス面を排除し、ネットを経済社会の発展につなげていくためには、実名でのネット使用を推進し、信頼性を高めることが不可欠と判断した。
「匿名性故に出会い系サイトなどで知り合った男に殺されてアンハッピー」と脳内変換するので、
文部科学省などと具体策を詰める。
「具体策」が僕の予想を超えていたら「ごめんなさい」と謝ります(僕は素直な良い子なので)。
問題なのは、何が信用できる情報で、何が自己申告の情報かということだ。その二つは明確に異なり、僕らは「んー、よく鈴木紗理奈に似てるって言われるよ」と言う女が大抵ブスであることを知っている。
※参考:初級CGIクラックガイド(5)
ちょうど連載中のテキストがそのテーマだったり。いわゆる「貴方が使っているブラウザは環境変数としてウェブサーバー管理人に知られています」という、その「使っているブラウザ」は「自己申告の情報」です。それが故に以下略、という連載なので、まぁお時間あったらどうぞ。
匿名システムの被害者とはいつも、その二つの区別が出来ない人間だ(「嘘を嘘と〜」という例の台詞は「自己申告の情報を嘘か見抜く判断力を持て」ということなのだろうけど、今僕はそれ以前の話をしている)。
SNSなら、紹介システムを利用しろ。「あぁ広告代理店で働いているよ」と一人の人間が言っても説得力は無いかもしれないが、招待システムを使って社員を、会社を捏造すればいい。言うまでもなく学歴も名前も誕生日も血液型も、だ。ブログの場合はコメントとトラックバック(当サイトのようにその二つがとても寂しいブログサイトも存在するので何とも言えませんがね!)。もう少し待てば、SNSとブログの実名性が高いと教えられた女子高生がやってくる。それらは全て「自己申告の情報」なのに。SNSやブログが(それら以前の)インターネットと異なる点があるとすれば、それは「自己申告する項目・・・データ量(例えば携帯メールのやり取りはデータ量が少ない)と言い換えても良い・・・が多い」ということに過ぎないのに。「何が信用できる情報で何が自己申告の情報か」という問題は重要でも、「信用できるデータ+自己申告データの和」の比較になど意味はない。そして問題は、上の記事はそこに意味を見出しているようにしか読めない、ということだ。常識的に考えて、それが自己申告のデータであれ、情報量が増えればアナログ的な意味として信用性は上がる(SNSなら矛盾を生じさせない手間は出会い系サイトより大きくなる)はずなのだが、その「情報」がデジタル的な意味での信用度(つまり「信用できる情報」)を表していると考えるならば、その「誤解」は大きな穴となる。
そうだ。その時、貴方が捏造した「血液型」は、出会いサイトにおけるメール交換で教えた「血液型」よりも高い「効果」を持っている。インターネットはまだまだ面白くなるさ、仮に最初の「妄想」が現実になったとしても「面白くなる」のだから。
※追記
そして僕が引用した記事のニュースはこの後↑のような「予想」と完全に異なる展開を迎える訳ですが(そしてこの記事は数日前に下書き後公開されており、公開時には既に第二弾第三弾記事が出ていて、僕がそれに気付かずアップした訳ですが)、何というか、とりあえず確認不足でアップしてごめんなさい。一度アップした記事を消すのもなぁ、というのと、確認不足で早まった記事を書いた「前例」を反省を込めて一応残しておくか・・・、というのとで一応残しておきます。

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