マウス派はマウ筋を使い倒せ(3)

(1)で載せたスクリーンショットなんですが、マウ筋実行コマンドの一番上は「キーを送る」です。このコマンドを何に使うのかというと、王道はホットキーとの組み合わせ。
今回は、二つの話を同時進行させます。
- ターゲット「Default」で全てのアプリに対するジェスチャーを指定するのではなく、単一アプリでのみ有効なジェスチャーを定義する
- 「キーを送る」を利用してホットキーを送りアプリを制御する
とりあえず下記ジェスチャーは登録して損はないと思うので、例によって意味が分からなくてもとりあえず登録してみて下さい。

まず、マウ筋メインウインドウで「Target」の「Default」を選択状態にせず「追加」をクリックする。

ターゲット指定ウインドウが開くので、「ファイル名」を設定する。「C:\Windows\explorer.exe」を選択しましょう。・・・一応書いておくと、explorerというのはWindows標準ファイラー。「マイコンピュータ」とか「マイドキュメント」とかをダブルクリックした時開くアレです。

さらに、「継承」で「Default」を選択して「OK」。

マウ筋メインウインドウの「Target」に「explorer.exe」が加わります。クリックして反転させると、「Action」には最初から三つのジェスチャー(前回Defaultに定義したジェスチャー)がグレーで表示されている。これが上で行った「継承」の意味。「explorer.exeをDefaultから継承させた」ということは、「Defaultに対し定義した全てのジェスチャーがexplorer.exeにも引き継がれた」ということ。
とりあえず「追加」をクリックします。

アクション「R←」、実行コマンド「キーを送る」「Alt + Left」を、コメント「戻る」で定義しましょう。
「キーを送る」「Alt + Left」の定義方法ですが、「キーを送る」を選択して「キー入力」の入力欄をマウスクリックし、「Alt」と「←」のキーボードを同時押しすれば「Alt + Left」と入力されるはずなのでその状態で「OK」をマウスクリック。

「explorer.exe」に「R← 戻る」のジェスチャーが追加されました。こっちは黒文字で表示されていることに注意。グレーのジェスチャーは「他のターゲットに対し定義されていて継承を使ってこのターゲットにも引き継がれているジェスチャー」の意味で、黒のジェスチャーは「このターゲットに対し定義されているジェスチャー」。
これで、エクスプローラ上で「R←」を行うと「戻る」が起動するはずです。そして、他のアプリ上で「R←」を行っても何も起こらないはずです。「R←」を行った時に何が起こっているかというと
- マウ筋によりコメント「戻る」のジェスチャーが起動
- 実行コマンド「キーを送る」「Alt + Left」により、「Alt + Left」というキーボードが押されたことになる(「キーを送る」=「そのキーを押したことにする」)
- エクスプローラでは、「Alt + Left」は「戻る」のホットキー(エクスプローラ上で「戻る」をマウスクリックしたのと同じ効果)
- エクスプローラにおいて「戻る」が発動
ということです。「ホットキー」は「ショートカットキー」とも呼ばれますが、この連載内では以後「ホットキー」で統一します。
勘が良い人なら分かってくれたと思いますが、マウ筋を使いこなす、つまりマウスジェスチャーを様々な機能に対し定義するには、ホットキーに関する情報が必要不可欠です。「Alt + Leftがエクスプローラにおいて戻るのホットキーである」ということを知らなければジェスチャーを定義しようがない。何故マウス派になったのにホットキーのことを調べなくてはいけないのか疑問かもしれませんがそういうものなので諦めて下さい。
ホットキーの調べ方ですが、

- 「アプリ名 ホットキー」「アプリ名 ショートカットキー」などで検索する
例えばエクスプローラのホットキーは「碧落」内解説ページとかを参考にどうぞ - アプリ自体のメニューから調べる
「ファイル」「編集」と並ぶアプリメニューをよく見ると書いてあることも多いです。右のスクリーンショットは秀丸ですが、主要機能には大体全部ホットキーが定義されています。 - アプリ自体のヘルプファイルを調べる
などを駆使して下さい。
つまるところ、前回まで書いてきたような「最小化」とかそういう基本的なジェスチャー以外の、アプリの各種機能に対するジェスチャーを作成したい場合は
- まず、その機能を司るホットキーをどうにかして調べる
- マウ筋でそのアプリをターゲットに登録する(Defaultに対して定義したジェスチャーを引き継がせたいなら「継承」を利用)
- 「キーを送る」「そのホットキー」を実行コマンドにしたジェスチャーを作成
という手順で行うのが「基本」です。
上記の方法論だけで大体のことは出来ると思うんですが、数点補足を。
□1:ターゲットに登録したいアプリのファイル名が分からない場合

新しいターゲットを登録する時、登録したいアプリのファイル名が分からない場合もあると思います。その場合は、「ターゲット指定」ウインドウで「ウインドウから取得」を利用しましょう。「ファイル名」にチェックを入れ、「クラス名」のチェックを外し(「クラス名」の解説は後々)、「取得」をクリック。そして、登録したいアプリのウインドウをクリックします。

すると「ファイル名」に当該アプリが設定されます。
□2:「継承」機能の多重引き継ぎ

次に、IEをターゲットに追加してみて下さい。IEの実行ファイルパスですが、□1の方法を使えば仮に分からなくても構わないので省略。この時に、「継承」を「explorer.exe」にします。

すると、IEには
- Defaultに対して定義した最小化などのジェスチャー
- エクスプローラに対して定義した「戻る」などのジェスチャー
が両方とも継承されているはずです。つまり、この時「Default → explorer.exe → IEXPLORER.EXE」という、二重の継承が行われている。IEでも「戻る」のホットキーは「Alt + Left」なので、同じジェスチャーを作成する手間を省くことが出来た。

この上で、さらにIEに対して「IEに対してのみ定義させたいジェスチャー」を定義すれば良い。「更新」のホットキーは自分で探してみて下さい。
□3:「継承」機能の最終補足
現在、登録した三つのターゲットは「Default → explorer.exe → IEXPLORER.EXE」という順序で継承関係にあります。

この時、例えばexplorer.exeに対して「進む」を定義すると

IEXPLORER.EXEにも「進む」が(グレー表示で)追加されます。
継承関係というのは、このようにマウ筋を使い続ける課程で常に機能している。Defaultに対してジェスチャーを追加すれば、そのジェスチャーはexplorer.exeにもIEXPLORER.EXEにも両方に継承される。これを利用すると様々なアプリに対しジェスチャーを登録する作業がかなり楽になるはずです。

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